「白髪を抜いてはダメですよ!」と美容師さんに言われると思いますが、実際に抜いてはいけない理由を知っている方は少ないかと思います。
そこで、本日は「白髪を抜いてはいけない理由についてのお話をさせていただきます。
一度目にしてしまうと、気になって仕方のない白髪。
そして思わずブチっと抜きたい衝動に駆られます。
しかし、いきなり白髪を力まかせに抜くのはとても危険です。
白髪を抜いた衝撃で毛根に強いダメージを与えます。
毛根がダメージを受けると、抜けた後に新たに生えてくる髪の毛がうねったり、変形したりすることもあります。
更に悪いのは抜いた後、髪の毛が生えてこない!?なんてことにもなりかねません。
そもそもなぜ髪は白くなるのでしょうか?
髪の毛は、髪を黒くする細胞「メラノサイト」の働きによってメラニン色素が生成され、髪の1本1本に黒い色をつけるため黒髪となります。
加齢やストレス、紫外線によるダメージなどによりメラノサイトの働きが弱まると、黒い色素を生成できなくなり白髪となります。
このメラノサイトは髪の毛1本1本で独立して働いているため、1本の白髪を抜いてもほかの髪や、これから生えてくる髪には影響がないと以前は考えられていました。
ところが、髪を黒くするメラノサイトは頭皮のすぐ下にある「バルジ領域」という場所で作られていることが最近の研究で明らかになりました。
そして1本の白髪を抜くことで他の髪のメラノサイトには直接影響はなくても、バルジ領域には影響を与える可能性があるのです。
髪を黒くするメラノサイトは髪が成長する周期「ヘアサイクル」の中で、古い髪の毛が抜け落ちるときに一緒に失われます。
健康な頭皮であればバルジ領域から新しいメラノサイトが供給され、新しい髪の成長とともに黒い髪となって生えてくるのですが、白髪を抜きバルジ領域でメラノサイトが作れなくなると新しく生えてくる髪も白髪として生えてきます。
そして1つのバルジ領域を複数の髪で共有しているためそのバルジ領域でメラノサイトが作れなくなると、複数の髪が白髪になってしまうのです。
いかがでしたか?
白髪を抜くことで他の髪にも影響を与えてしまうので、抜くことは止め根元付近から切ってあげることがご自身で出来る最善の方法かと思います。
美容室ではヘアカラーで染めることも出来ますので、一度ご相談くださいね。